81歳,男性。初診1ヵ月前に左鼻翼の皮疹に気付いた。初診時,左鼻翼から左頬部にかけて17×14mm,中央が潰瘍化し,辺縁が堤防状に隆起した淡紅色結節を認めた。病理組織像では,真皮全層から皮下にかけて核異型の高度な紡錘形細胞が束状ないしは錯綜して増殖していた。腫瘍細胞は免疫組織化学的に,vimentin,α-smooth muscle actin陽性であり,皮膚平滑筋肉腫と診断。腫瘍辺縁より1cm離し,鼻翼の全層を含めて切除後,頭皮額皮弁を用いて再建した。術後2年6ヵ月を経過した現在まで再発・転移はみられない。