Skin Cancer
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第29回日本皮膚悪性腫瘍学会
副乳癌との鑑別に苦慮した左腋窩アポクリン腺癌の1例
宿輪 哲生石川 博士渡海 由貴子前田 茂人
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2014 年 28 巻 3 号 p. 297-301

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抄録

75歳,女性。2007年12月左腋窩に皮下硬結が出現,徐々に増大し,当科を受診した。2012年2月29日当科初診時,左腋窩に3×2mmの淡褐色有茎性腫瘤,直下に12×7mmの皮下硬結を認めた。2012年3月6日に全摘生検し,組織学的に真皮から皮下に管腔構造・断頭分泌を伴う好酸性の腫瘍細胞が胞巣を形成して増殖し,深部では膠原線維束間に小胞巣の浸潤を認めた。正常の乳腺や乳管組織はみられなかった。免疫組織化学で腫瘍細胞はEMA,CK7,GCDFP-15陽性,CEA,S-100,ER,PR,HER-2陰性であった。上記所見より本症例をアポクリン腺癌と診断,4月6日に拡大切除および左腋窩リンパ節郭清を施行した。術後15ヵ月まで再発や転移はみられていない。

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© 2014 日本皮膚悪性腫瘍学会
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