2015 年 30 巻 1 号 p. 30-34
66歳,女性。2012年12月に鼻腔悪性黒色腫の左顎下リンパ節転移,多発骨転移,肝転移の診断で当院初診となった。初診時performance status(PS)が2と不良であったが骨転移に対する放射線治療後にカルボプラチン(CBDCA)およびパクリタキル(PTX)の併用化学療法を3コース施行し得た。RECISTによる3コース終了時の総合効果はPRであった。2013年8月に病状が悪化し,2013年12月に癌性髄膜炎を併発し死去した。当施設において粘膜悪性黒色腫に対しCBDCAおよびPTXによる併用化学療法を行い奏効した症例は本症例で2例目である。