Skin Cancer
Online ISSN : 1884-3549
Print ISSN : 0915-3535
ISSN-L : 0915-3535
一般演題
悪性黒色腫患者の転移と血清5-S-CDの関連
嶋 智子山本 有紀池田 高治古川 福実
著者情報
ジャーナル 認証あり

2015 年 30 巻 3 号 p. 174-178

詳細
抄録

現在,5-S-cysteinyldopa(以下5-S-CD)の血清濃度が悪性黒色腫の病態を最も鋭敏に反応する腫瘍マーカーとされている。過去の我々の検討では,血清5-S-CD値と,病型やtumor thicknessとの相関はみられなかった。今回我々は,2010年以降に当科で血清5-S-CD値を測定した悪性黒色腫患者92例のうち,経過中に経時的に5-S-CD値の上昇を認めた症例に焦点をあてた結果,転移巣の数や総断面積・転移臓器の種類が増えるごとに血清5-S-CD値が上昇し,転移巣総断面積と5-S-CDには関連性があることが分かった。統計学的考察を含めて報告する。

著者関連情報
© 2015 日本皮膚悪性腫瘍学会
前の記事 次の記事
feedback
Top