Skin Cancer
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一般演題
ガソリンの接触が誘因と考えられた有棘細胞癌の1例
大矢 和正, 田口 詩路麻, 梶 有貴, 丸山 浩, 藤澤 康弘, 中村 泰大
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キーワード: Squamous cell carcinoma, Petrol
ジャーナル 認証あり

2017 年 31 巻 3 号 p. 268-271

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抄録

58歳,女性。30年間給油所に従事し,日常的に素手で給油ノズルに付着したガソリンを拭き取る作業を左手で行っていた。当時より両手指の紅斑や水疱形成を繰り返していた。初診1年前から左環指全体に腫瘤が生じ徐々に増大,爪甲の変形を伴った。左母指に落屑を伴う紅斑が散在し,中指では紅色局面が掌側に拡大,環指に糜爛と結節を伴う浮腫性紅斑と爪甲剥離症を認めた。左腋窩に腫大したリンパ節を2個触知した。左環指腹側から採取した生検組織の病理組織所見からSCC(squamous cell carcinoma)と診断した。自験例は,日光角化症や熱傷の既往がなく,砒素やコールタール,農薬を触れる機会もないことから,ガソリンによる慢性炎症が発症に関与したのではないかと考えられた。両手指の紅斑や水疱を伴い徐々に増大する腫瘤ではSCCを疑いにくい。慢性炎症では悪性化することを考慮し,問診で早めにガソリンのような化学物質の暴露を特定することでSCC発症に留意する必要があると考えた。

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© 2017 日本皮膚悪性腫瘍学会
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