2017 年 31 巻 3 号 p. 276-279
46歳,男性。下口唇の慢性円板状エリテマトーデス(DLE)の瘢痕部に急激に増大する腫瘤が出現し,病理組織学的に有棘細胞癌と診断した。選択的シスプラチン動注と放射線治療を行い,腫瘤は著明に縮小したが,その後右頸部リンパ節転移を認め,頸部リンパ節郭清術を行った。しかしその後,両側頸部,正中下顎リンパ節転移が出現し,S-1+シスプラチン投与,放射線治療を行うも両側腋窩リンパ節転移が出現した。腫瘍細胞が上皮成長因子受容体(epidermal growth factor receptor:EGFR)強陽性であり,セツキシマブおよびパクリタキセルの併用療法を行ったところ,転移性病変は著明に縮小した。