2018 年 32 巻 3 号 p. 245-248
86歳,女性。当院初診2ヵ月前に左腋窩腫瘤を自覚した。前医でのMRIで腋窩リンパ節腫脹を認めたためリンパ節生検が施行された。病理組織でリンパ節内に小型類円形の核を有する胞体の乏しい好塩基性の腫瘍細胞が増殖し,免疫染色でCK20が核周囲にドット状に強陽性であり,Merkel細胞癌と診断された。CTでは左腋窩に25 mm大までのリンパ節が多発していた。PET/CTを行うも左腋窩以外に病変を認めなかったため,原発不明のMerkel細胞癌と診断したが,過去に皮疹が消褪したこともなかったことから左腋窩リンパ節原発Merkel細胞癌の可能性も考えられた。リンパ節原発Merkel細胞癌は稀であり標準的な治療法は報告されていない。本症例に対してリンパ節廓清術(level I~II)および術後放射線療法を施行した。術後1年1ヵ月経過するが再発・転移を認めていない。