Skin Cancer
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一般演題
外用PUVA療法とIFN-γ-1aおよび低用量エトポシド療法で加療した菌状息肉症の1例
安達 明子正木 貞男秋山 真志
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2018 年 32 巻 3 号 p. 256-260

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抄録

78歳,女性。全身紅斑を主訴に受診し,菌状息肉症(MF)stage IB(T2bN0M0B0)と診断した。NB-UVBにより4年間安定していたが,紅皮症化した。外用PUVAへ変更したがコントロールできず,IFN-γ-1a(イムノマックス)点滴静注を併用,導入4週で紅斑は体表面積(BSA)10%未満になった。しかし,完全寛解に達しないため,維持療法は週2回で継続し,5ヵ月間,BSA 5%程度を維持していた。IFN-γ-1a併用開始27週で浸潤性紅斑がBSA 40%となり,病勢増悪ととらえ,エトポシド(25 mg/日,14日間を3クール)追加投与したところ,浸潤は消失,紅斑は色素沈着化しBSA 2%に軽快した。紅皮症期MFに外用PUVA療法とIFN-γ-1a投与および低用量エトポシド療法が有効であった1例を経験した。外用PUVA療法とIFN-γ-1a投与併用,あるいは,低用量エトポシド療法併用は,進行期MFに有用な治療選択肢の1つであると考えた。

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© 2018 日本皮膚悪性腫瘍学会
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