Skin Cancer
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一般演題
ウイルス性疣贅との鑑別を要した軽微な爪甲色素線条を伴った爪囲ボーエン病
日高 太陽長谷川 道子清水 晶栗山 裕子田村 敦志
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2019 年 33 巻 3 号 p. 211-214

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抄録

50歳,男性。初診の半年前に右第4指の爪甲側縁基部の欠損と色素沈着および側爪郭の疣贅様病変に気付いた。近医を受診し,悪性黒色腫やウイルス性疣贅を疑われ当科に紹介された。初診時,右第4指橈側の側爪郭に幅3 mmの凹凸のある疣状局面があり,これに接する爪甲側縁部にわずかな欠損と淡褐色色素線条がみられた。疣状局面の生検組織像よりボーエン病と診断し,楔状切除した。切除標本の組織像では爪母の近位部には腫瘍細胞はみられず,爪甲辺縁部直下の爪床上皮と隣接する爪郭上皮が腫瘍細胞に置換される像がみられた。パラフィンブロックを用いたウイルス学的検索ではHPV 34型を検出した。爪部ボーエン病ではHPV感染の関与が指摘されているが,34型の報告は少ない。また,疣贅様の臨床像を呈する爪囲ボーエン病では,ウイルス性疣贅との鑑別が問題となるが,爪甲色素線条の存在がボーエン病を疑う手がかりになると考えた。

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© 2019 日本皮膚悪性腫瘍学会
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