2021 年 36 巻 1 号 p. 38-43
53歳,男性。右足底悪性黒色腫の初回手術から3年後に下腿のin-transit転移が出現し,外科的切除を行うも再発した。ニボルマブ単独療法で効果はなく,ダブラフェニブ・トラメチニブ併用療法を行い寛解した。治療中止後にin-transit転移が再燃したため,ニボルマブ投与を再度行い,さらに放射線治療を併用した後にIFNβ局注を追加したところ,in-transit転移は消腿した。自験例はニボルマブとIFNβの併用により細胞傷害性CD8陽性T細胞が誘導され,抗腫瘍効果が高まったと考えた。また,ニボルマブと放射線治療の併用によるアブスコパル効果が遅発性に出現した可能性もある。免疫チェックポイント阻害薬に放射線やIFNβなどの局所治療を併用することは様々な抗腫瘍効果が期待され,局所制御のみならず,予後の改善につながる可能性があると考えた。