2024 年 39 巻 1 号 p. 61-67
74歳,女性。初診4年前に前医で外陰部乳房外パジェット病の原発切除を受けた。その後に鼠径・骨盤内リンパ節転移を来し複数回の外科的切除を受けたが,傍大動脈リンパ節を含む新規の多発リンパ節転移を生じ,全身治療目的に当院を受診した。ドセタキセル単剤療法は間質性肺炎による有害事象中止,低用量FP(フルオロウラシル―シスプラチン)療法は無効中止となった。三次治療としてmodified weekly PET(シスプラチン―エピルビシン―パクリタキセル)療法を開始し,3サイクル後の評価で腫瘍縮小効果を認め,有害事象は忍容可能な範囲に止まり,以降5年以上に渡って有効性を維持しながら投与を継続できている。乳房外パジェット病に対する治療選択肢が少ない中,自験例ではweekly PET療法の有効性,長期投与における忍容性を認めた。本レジメンが進行期乳房外パジェット病に対する長期奏効を達成可能な治療選択肢のひとつであることを示した。