2025 年 40 巻 2 号 p. 114-120
63歳,女性。5年前より左乳房下に褐色斑が出現。初診時54×35 mm大の境界明瞭,不整形な褐色斑を認め,皮膚生検で乳房外Paget病と診断した。マンモグラフィ,乳房超音波検査,造影MRIにて乳房内および乳腺に病変はなく,造影CTにてリンパ節転移所見は認めなかった。マッピング生検を施行後,1 cmマージンで全摘手術を行った。病理組織では表皮から真皮にかけて淡明な胞体と核小体の目立つ円形の核を有する異型上皮細胞が増殖しており,免疫組織化学染色の結果と併せて,異所性乳房外Paget病と診断した。また,腫瘍直下の脂肪織には乳管小葉構造を示唆する腺様構造が存在していたため,副乳腺由来の可能性を考えた。術後6ヵ月で再発,転移はない。