2025 年 40 巻 2 号 p. 121-126
18歳,女性。初診1年前に左大腿内側に紫色結節を認め,増大傾向にあった。前医で皮膚部分生検を施行しdermatofibrosarcoma protuberans(DFSP)の診断となり当科へ紹介となった。初診時,左大腿内側に25×20 mmの紅色結節があり,PET/CT検査ではリンパ節転移や遠隔転移を示唆する所見はなかった。腫瘤から水平方向は2 cmマージン,下床は内側広筋筋膜を付けて切除した。切除検体では病理組織学的に,線維芽細胞様細胞と組織球様細胞が真皮内に花むしろ状配列を形成し,腫瘍の80%以上に粘液性変化を認めた。免疫組織化学染色では腫瘍細胞にCD34およびCD10が陽性,Factor ⅩⅢaは陰性であった。以上の所見からMyxoid DFSPと診断した。術後1年8ヵ月,局所再発や遠隔転移は認めない。20歳未満のDFSP発症率は100万人あたり約1人であり,さらにMyxoid DFSPはDFSP全体の4%と非常に稀である。若年者に生じたMyxoid DFSPを経験したので報告する。