Skin Cancer
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原発か転移かわからない悪性腫瘍
清原 隆宏
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2006 年 21 巻 3 号 p. 286-292

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抄録
皮膚に生じる悪性腫瘍が原発か転移かを適切に判断することは非常に重要である。皮膚原発であるにもかかわらず転移を疑わせる特殊型, 転移であるにもかかわらず皮膚原発に類似する症例を中心に解析し, 文献的に考察した。
転移性有棘細胞癌は, 表皮との連続のない境界明瞭な腫瘤を形成する。皮膚原発未分化有棘細胞癌は単層上皮型ケラチンが陽性になり, 転移性腺癌に類似することがある。膀胱癌, 子宮癌・膣癌, 直腸肛門癌は外陰部・肛門周囲にバジェット現象を生じ, 真皮・粘膜固有層の深部にリンパ管内腫瘍塞栓が観察されることがある。また, バジェット病とバジェット現象の鑑別にGCDFP15とサイトケラチン20の染色が有用である。眼瞼原発の印鑑細胞癌はサイトケラチン20陽性である。原発性真皮メラノーマという表皮内病変を有さない特殊型が存在する。clear cell sarcomaの臨床病理組織学的特徴を有するものには原発と転移の2種類がある。epidermotropic metastatic malignant melanomaはin situ melanomaに類似することがある。その他, 原発か転移かの判断にはtime courseが非常に重要である。
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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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