Skin Cancer
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Sister Mary Joseph's noduleの1例
浅井 かなこ平光 裕子米田 和史名倉 一夫山田 鉄也吉田 めぐみ
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2007 年 22 巻 2 号 p. 136-139

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抄録
内臓悪性腫瘍の皮膚転移は比較的稀であり, 中でも臍への転移はSister Mary Joseph'snoduleとして知られており予後不良の徴候とされる。
症例は79歳女性。平成17年3月から臍部に黒褐色の腫瘤を自覚していた。同時期より右下腹部痛があり精査目的で同年5月当院消化器内科入院。腹部CTにて膵体尾部に65×36mmの腫瘤像, 腹膜播種像, 採血にてCA19-9, DUPAN-2の著明な上昇を認め, 膵体尾部癌と診断。膀部の結節につき主治医より当科紹介され, 生検にて真皮内に中分化型の腺癌を確認した。膵体尾部癌の膀転移, すなわちSister Mary Joseph's noduleと診断した。
積極的な治療は施行せず, 対処療法に終始した。腫瘤発生から6ヵ月後に永眠された。
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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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