皮膚の科学
Online ISSN : 1883-9614
Print ISSN : 1347-1813
ISSN-L : 1347-1813
UVB 誘導によるメラノサイト活性化に対するロキシスロマイシンの影響
中村 元樹上田 優希子林 麻衣古橋 卓也森田 明理
著者情報
ジャーナル 認証あり

2012 年 11 巻 Suppl.19 号 p. 22-26

詳細
抄録

塩酸ミノサイクリン (MINO) 内服による副作用として,皮膚の色素沈着が数多く報告されている。我々は MINO と同様に皮膚科領域において汎用されるロキシスロマイシン (RXM) についても,同様の副作用の有無を検討するため,RXM がメラノサイトのマスター遺伝子である MITF の発現に与える影響を検討した。その結果 RXM は正常ヒトメラノサイトでの MITF 発現を亢進させることが分かった。MITF の発現亢進は,紫外線照射下においてより顕著にみられた。このことは RXM でも MINO 同様に色素沈着の副作用が起こる可能性があることを示唆している。(皮膚の科学,増19: 22-26, 2012)

著者関連情報
© 2012 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
前の記事 次の記事
feedback
Top