皮膚の科学
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研究
Acne inversa(反対型ざ瘡)32症例の検討
村田 洋三熊野 公子神保 晴紀高井 利浩酒井 大輔
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2013 年 12 巻 1 号 p. 3-11

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抄録

Acne inversa(反対型ざ瘡)は,集蔟性ざ瘡,化膿性汗腺炎,膿瘍性穿掘性頭部毛包周囲炎を包括した病名である。自験32例の臨床的特徴を纏めた。(1)男女比25:7で男に多い。(2)推定発症年齢は平均26歳で,10~30歳代が89%を占める。(3)16%に家族内同症の病歴がある。(4)皮疹の分布部位を4領域にわけると,臀部周囲72%,頭顔65%,躯幹41%,腋窩28%である。(5)複数の領域にまたがる皮疹発生は50%である。(6)二重面皰が72%に見られる。(7) Acne inversa と関連した皮膚有棘細胞癌の3例はいずれも有棘細胞癌で初診し,初めて acne inversa と診断された。(8)他臓器の悪性腫瘍の合併は4例(肺癌,腎癌,肉腫,白血病)である。(9)治療としては “unroofing”手術が皮膚の健常部分を温存できるなど利点が多く,有用である。(皮膚の科学,12: 3-11, 2013)

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© 2013 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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