皮膚の科学
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症例
脂腺母斑に種々のアポクリン汗腺系腫瘍を生じた1例
新井 康泰草壁 秀成清金 公裕
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ジャーナル 認証あり

2003 年 2 巻 1 号 p. 32-37

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抄録

44歳, 男性。幼少時より左側頭部に淡褐色調脱毛斑が存在し放置していたが徐々に隆起し,初診の約1年前より同部位に腫瘤が生じ増大してきた。初診時,左側頭部に4×2cm,淡褐色調で皮膚面より軽度隆起する局面が存在し,その上に3×2×1.5cmの赤色調に浸軟した腫瘤が存在した。病理組織学的に脂腺母斑上に乳頭状汗管嚢胞腺腫,管状アポクリン腺腫,アポクリン汗嚢腫,汗管腫様の腫瘍が併発したことを確認した。また,免疫組織化学的にすべての腫瘍に対しgross cystic disease fluid protein (GCDFP-15)陽性であった。

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© 2003 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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