皮膚の科学
Online ISSN : 1883-9614
Print ISSN : 1347-1813
ISSN-L : 1347-1813
症例
自然消退した脂漏性角化症の1例
長町 美野子土岐 真理子勝田 潤子荻野 篤彦
著者情報
ジャーナル 認証あり

2003 年 2 巻 1 号 p. 28-31

詳細
抄録
脂漏性角化症は中高年に生じる良性表皮腫瘍で,加療しないかぎり通常は消退することはない。しかし,ときに炎症症状を呈して数日後に自然脱落することが知られている。Bermanらによると脂漏性角化症の自然消退には,1)表皮塊がねじれ摘ままれて乳頭状となって脱落するもの,2)偽性角質嚢疱が病変の中を貫いて脱落するもの,3)真皮上層の単核球の浸潤が関与して脱落するもの,の3型があるという。自験例は(1)の形式に相当するものと思われる。
著者関連情報
© 2003 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
前の記事 次の記事
feedback
Top