2022 年 21 巻 4 号 p. 314-320
症例 1 は60歳,男性。進行胃癌に対しパクリタキセル+ラムシルマブ投与中に左鼻腔下方に有茎性紅色結節を生じた。ラムシルマブのみ休薬し,結節は切除した。症例 2 は46歳,女性。進行胃癌に対しパクリタキセル+ラムシルマブ投与中に左頸部に赤色隆起する結節を生じた。休薬はせず結節を切除した。症例 3 は58歳,女性。肺癌の再発・転移に対しドセタキセル+ラムシルマブ投与中に右母指に皮膚潰瘍性結節を生じた。レジメン変更のため当科初診時にはラムシルマブ投与は終了しており,結節を切除した。症例 1 ∼ 3 のいずれも病理組織学的所見で化膿性肉芽腫と診断した。ラムシルマブは非小細胞肺癌,肝細胞癌,胃癌,結腸・直腸癌など様々な癌腫に適応がある。文献的にも,投与中に化膿性肉芽腫と診断可能な皮膚血管性病変が出現しうることは報告されており,時に多発もありうるが,基本的には良性病変であり,局所治療で対処可能と考える。よって,ラムシルマブ投与中に化膿性肉芽腫が生じたとしても,基本的に休薬などは必要ないと考える。 (皮膚の科学,21 : 314-320, 2022)