皮膚の科学
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アトピー性皮膚炎における細菌の関与
―歴史的流れからみたそのかかわりの複雑性―
戸倉 新樹
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2004 年 3 巻 Suppl.4 号 p. A28-A32

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抄録
アトピー性皮膚炎は古くより細菌感染とのかかわりが議論されてきた。その歴史は,黄色ブドウ球菌のコロナイゼーション,黄色ブドウ球菌に対する反応の模索,スーパー抗原の登場,自然免疫の時代,という過程を通して進展してきた。つまり黄色ブドウ球菌のアトピー皮膚における定着という現象が,その時々の最先端の生物学の進展を受け,ダイナミックに意味付けされてきたことになる。その意義は今後も多方面から研究されていくであろうが,増悪因子という見方の一方で,発症抑制因子という側面も忘れてはならない。
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© 2004 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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