皮膚の科学
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セッション3 小児アトピー性皮膚炎の治療
アトピー性皮膚炎・治療マーカーとしての検査値(IgE,TARC等)
中村 晃一郎
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キーワード: IgE, RAST, TARC/CCL17, CCR4
ジャーナル 認証あり

2005 年 4 巻 Suppl.5 号 p. A75-A79

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抄録
アトピー性皮膚炎(AD)における血清IgE値は,重症度に相関し,また喘息保有群などで高値を示し、長期的なグローバルな指標として有用である。AD患者の自己血清中IgEがT細胞の活性化に関与する報告が認められており,IgEと湿疹病変の直接的な関連も示されている。IgE RASTは抗原検索に有用であるが,これらがすべての特異抗原を確定するわけではないため,抗原検索にはスクラッチ,プリックテストなどの皮内試験を施行し,総合的に検討すべきである。TARC/CCL17,CCR4は近年発見されたTh2細胞に関与するケモカインであり,ADの病勢を反映し,短期的な指標として有用なマ-カ-である。
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© 2005 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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