抄録
7歳女児,シェーグレン症候群を伴った小児皮膚筋炎(juvenile dermatomyositis;JDM)の1例を報告する。1歳時,下肢に皮疹が出現し,よく転ぶ,力が入らない,動作が止まるなどの筋力低下の症状が出現した。2歳時,他院で皮膚病理所見,筋原性酵素の上昇からJDMと診断され,ステロイド剤内服を開始した。3歳時に当科を紹介され受診した際には筋力低下,ヘリオトロープ疹,Gottron徴候を認めた。4歳時にシェーグレン症候群を併発した。4歳時以後,筋炎症状は消失し,7歳時にステロイド剤を中止した。一時耳下腺腫脹を認めたが,筋炎の再燃は認めなかった。