症例1,72歳,男性。平成14年12月より頭部に水疱びらんを生じ,その後四肢,口腔内へ拡大した。症例2,40歳,男性。平成15年2月より手背部に水疱,紅斑を生じ,その後全身,口腔内へ拡大した。病理組織学的所見は共に表皮下水疱像を認め,1M食塩水剥離皮膚蛍光抗体法間接法にて真皮側にIgGの線状沈着を認め,真皮抽出液による免疫ブロット法では290kDのVII型コラーゲンと反応した。症例1,2を後天性表皮水疱症と診断した。症例1はプレドニゾロン,コルヒチン内服にて治療開始するも,無顆粒球症発症のためコルヒチンを中止した。DDS投与後に,症状が改善した。症例2はプレドニゾロン,DDS投与後に症状が改善した。