皮膚の科学
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症例
斑状強皮症型基底細胞癌の1例
吉田 暁子二瓶 望小原 宏之矢口 均比留間 政太郎
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2007 年 6 巻 4 号 p. 349-351

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抄録

63歳,男性。約5年前より左外眼角部に瘢痕様の皮下結節を自覚。掻破すると容易に出血を来たすようになったため当科を受診。初診時,左外眼角部に境界不明瞭で不整形な正常皮膚色の皮下結節を認め,2ヵ所の点状黒色色素斑を伴っていた。病理組織学的に真皮から皮下脂肪組織にかけて基底細胞類似の腫瘍細胞からなる腫瘍胞巣が多数見られた。また病変はnodular type,morpheic type ,fibroepithelial typeの3つの腫瘍構築で形成されていた。局所麻酔下にて全切除を行い,全層植皮術を施行した。今回我々は基底細胞癌のなかでも比較的稀な斑状強皮症型基底細胞癌の1例を経験したので報告する。

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© 2007 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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