抄録
ナローバンドUVB療法を併用したアトピー性皮膚炎患者124例を検討した。アトピー性皮膚炎は,紫外線に対し過敏なことがあり,尋常性白斑や尋常性乾癬と同様に照射すると赤みやかゆみが強くなる場合がある。そのため開始照射量は,25%-16.6%MEDの照射量で開始し,症状により10-15%の適宜増量とした。有効例は,82例(66%)であった。照射間隔は2週間に1回が最も多く,また2週間隔での照射例は,他の照射間隔に比し有効な症例が多かった。有効例では,ステロイド内服やステロイド外用剤の減量又は中止が可能となった。ナローバンドUVB療法は,治療に難渋する症例に対し有効な治療法であると考えた。