皮膚の科学
Online ISSN : 1883-9614
Print ISSN : 1347-1813
ISSN-L : 1347-1813
使用試験
アトピー性皮膚炎並びに乾燥性皮膚疾患患者に対する全身用保湿ジェル(CDJ)の有用性の検討
小野寺 英恵大原 晴香森 志朋森 康記赤坂 俊英
著者情報
ジャーナル 認証あり

2008 年 7 巻 4 号 p. 489-498

詳細
抄録
セラミド,アミノ酸や皮脂類似成分等を配合した全身用保湿ジェルの有用性評価を4週間の使用試験にて行った。一回目は乾燥部位を対象に19例に実施した結果,臨床症状の改善,角層水分量の上昇及び経表皮水分蒸散量の減少が認められたことから,皮膚のバリア機能・保湿機能を改善する効果があると推察された。二回目では主にアトピー性皮膚炎の軽度の炎症症状を対象に10例に実施した結果,先の項目の有意な改善に加え,一部症例では有核細胞の減少を始め,その他の角層検査でも改善傾向が認められた。以上から,本試験ジェルは継続使用により角層機能全般を改善し,正常皮膚に回復させる効果を期待できることが示唆された。
著者関連情報
© 2008 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
前の記事
feedback
Top