2009 年 8 巻 1 号 p. 31-35
2007年4月~7月までの4ヵ月間に,金沢医科大学病院ならびに独立行政法人国立病院機構七尾病院で経験した胃瘻内容の漏出に伴う皮膚障害の79症例のうち,漏出の顕著な6例を経時的に観察した。胃瘻部のカテーテル部位を垂直に固定することにより,胃瘻チューブによる皮膚への局所外圧が解除され,胃瘻内容の漏出が減少することで皮膚障害が改善すると推測し,カテーテル部位の固定法を変更した。これにより6例中5例でステロイド軟膏を使用することなく皮膚障害は改善したが,胃瘻チューブがボタン型の1例では改善を認めなかった。