慢性疾患であるアトピー性皮膚炎は世界的に増加傾向がみられるが,抜本的かつ根治的な治療法が存在しないため,患者には長期間の治療が必要となる。疾患の特有の症状および複雑な治療のため,健康な乳幼児と家族に比べ,AD乳幼児とその家族が多くの課題を抱えている。AD乳幼児と家族を支えるために,医療者間のチームワークが重要となってくる。ここでは,外来において看護師が医師と連携を図りながら,AD乳幼児の母親を対象に開発したスキンケア指導プログラムの有効性を評価する研究の結果を踏まえて,患者と家族に求められている看護師の役割について述べたい。