皮膚の科学
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慢性ストレスは正常マウスよりADマウスに対し,より多くの肥満細胞脱顆粒を引き起こし,皮膚組織中サブスタンスPを上昇させる
山北 高志有馬 豪清水 善徳赤松 浩彦松永 佳世子
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2009 年 8 巻 Suppl.12 号 p. B687-B688

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抄録

【目的】ストレスによるアトピー性皮膚炎(以下AD)増悪の機序を明らかにするために,正常マウスとADマウスに慢性ストレスを与え,検討した。
【方法】HR-1マウスとADモデルであるHR-ADfマウスに対し拘束ストレスを2週間与え,皮膚肥満細胞脱顆粒率,皮膚組織中サブスタンスP(SP)を測定した。
【結果】肥満細胞脱顆粒率は両者でストレス負荷後に有意な差で増加した。SPはHR-1ではストレス前後で差はなかったが,HR-ADfではストレス負荷により有意な差で上昇していた。
【結語】慢性ストレスはHR-1マウスと比較し,HR-ADfマウスに対してより多くの皮膚の肥満細胞脱顆粒を引き起こし,皮膚組織中SPを上昇させた。

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© 2009 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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