皮膚の科学
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セファトリジンプロピレングリコール (セフラコール ® ドライシロツプ) によるアナフィラキシーショックの1例
鷲見 康子長島 千佳曽和 順子冨高 晶子鶴田 京子赤松 浩彦松永 佳世子大橋 正博
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2002 年 1 巻 3 号 p. 172-175

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抄録

セファトリジンプロピレングリコール (CFT: セフラコール (R) ドライシロップ) によるアナフィラキーショックを経験した。患者は5歳, 女児。感冒のため近医で処方された抗菌剤 (セフラコール (R) ドライシロップ) と感冒用混合シロップを内服したところ, 約5分後に呼吸困難, 蕁麻疹, 腹痛, 尿失禁が出現した。救急車にて当院救急外来受診し, エピネフリン皮下注射, 副腎皮質ステロイド点滴により症状は軽快した。後日, 薬疹を疑い薬剤による皮膚テストを施行したところ, セフラコール (R) ドライシロップ (10%水溶液) と主成分であるCFT (1%水溶液) のオープンテストで膨疹が出現した。以上よりCFTによるアナフィラキーショックと診断した。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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