皮膚の科学
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出生直後から観察したincontinentia pigmentiの1例
大黒 奈津子樋口 昌則宮川 幸子
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2002 年 1 巻 3 号 p. 190-193

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抄録

症例は出生後1日目に初診した女児で, 出生時にはすでに体幹, 四肢に鱗屑を伴う紅斑が散在性に認められ, 4日目には顔面を含む全身に紅斑や小水疱が多発した。生後10日目に皮膚生検を行い, 臨床症状と組織所見からincontinentia pigmentiと診断した。生後2週間目には色素沈着が見られるようになり, 一般的な経過と比べるとかなり経過は早かった。てんかん発作などの重篤な合併症は見られなかった。出生後12日目の脳単純CTでは小出血像が見られたが, 出生後1ヵ月目には, ほぼ消失した。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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