抄録
骨形成不全症(osteogenesis imperfecta,以下,OI)はⅠ型コラーゲンの量的または質的異常により骨脆弱性や結合組織異常を呈する先天性疾患である.今回,当院で経験した OI の 6 症例について,診断契機や臨床病型,治療経過を報告する.診断契機は家族歴,頻回骨折,青色強膜,筋力低下,虐待疑いなど多岐にわたった.遺伝学的検査により,Ⅰ型コラーゲンをコードするCOL1A1やCOL1A2の病的バリアントによる OI が 5 例,このうち Ehlers-Danlos 症候群の症状を伴うCOL1関連重複障害は 2 例含まれていた.また,FKBP10の病的バリアントによる骨形成不全関連疾患の Bruck 症候群 1 型が 1 例認められた.治療は全例でパミドロン酸二ナトリウムの静脈内投与を実施し,骨密度の上昇と骨折頻度の減少を認めた.副反応は初回投与時の発熱が多く,重篤な有害事象はなかった.OI は臨床像や遺伝形式が多様であり,虐待との鑑別や他科との連携が不可欠である.ビスホスホネート治療は有効であり,今後も副反応に注意し長期的な経過観察をしていくことが重要である.