バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
解説
携帯電話のユニバーサルデザイン
竹中  和正
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2004 年 28 巻 3 号 p. 107-111

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抄録

現在の携帯電話は,単に音声通話ができる小型電話機でなく,ネットワークに接続できる多く機能を待った情報端末になりました.国内での普及は8000万台を超え,多くの人にとって日常の生活に欠かせないものになってきました.パーソナル化が定着し,サービスもグローバル化するとともに,ユーザーの生活の仕方や価値観の変化もあいまって,ユーザーの要求も多様になってきました.また,携帯電話の多機能化により,操作が複雑になり,使える人と使えない人の格差も拡大してきました.また一方では社会的な要請として,高齢者・障害者にとっての法制化が促進されるとともに,マナー,モラル,セキュリティ管理などの社会的課題も増大してきました.携帯電話のさらなる進化を考える時,これらの多くの課題を解決していかなければなりません.これらのパーソナルな課題,社会的課題を明確にするとともに,他分野商品のUD(ユニバーサルデザイン)化の対応例を参考にしつつ,携帯電話のUD化に向けて,UDの姿を考察します.

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© 2004 バイオメカニズム学会
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