バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
解説
「おもしろい」「楽しい」から始まる発達障害児リハビリテーション-作業療法の視点から-
伊藤 祐子田中 勇次郎
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2009 年 33 巻 2 号 p. 129-133

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抄録
発達障害児に対する作業療法では,「楽しさ」「面白さ」を治療プログラムに織り込むことにより,対象児の持つ能力を最大限に引き出せるよう工夫することが重要である.平衡機能に関する評価・支援システムの開発では,楽しみながら適応反応を獲得するための電動ホーススウィング装置を開発した.目と手の協調性に対する評価・支援システムでは,従来の紙筆検査では得られなかった客観的データを得ると共に,楽しく課題に取り組めることが確認された.臨床では,作業療法に消極的であった児に対して,NEXTRAX™(ネクストラックス)で操作する障害児療育支援ソフトを使用することで作業療法への動機付けがなされた.これらの紹介を通して,作業療法の視点について解説する.
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© 2009 バイオメカニズム学会
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