バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
解説
細菌の走光性を解明する
奈良 敏文田母神 淳加茂 直樹
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 35 巻 4 号 p. 224-232

詳細
抄録
桿状の形をとる古細菌Halobacterium salinarum は,両極にある鞭毛(極毛)の運動を調節して直進運動とスイッチバックを繰り返す.光に対しては,赤色系の光に近づき,青色系の光から逃げる走光性を示す.80 年代前半に単離されたその光センサーはロドプシン様のレチナールタンパク質であり,隣接するトランスデューサータンパク質が細胞内にシグナルを伝える.数々の分光学的測定が行われて多くのことが分かってきたが,光センサー/トランスデューサー間のシグナル伝達は,その分子機構の一部がようやく見えて来た段階である.この解析に少なからず関与した我々の成果も交え,現状を解説する.
著者関連情報
© 2011 バイオメカニズム学会
前の記事 次の記事
feedback
Top