バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
研究
底屈制動短下肢装具内の踵パッドが歩行動作に及ぼす影響
昆 恵介山本 澄子野坂 利也早川 康之秋山 正晴奥山 豪関 宏三安田 義幸敦賀 健志春名 弘一杉原 俊一
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2012 年 36 巻 4 号 p. 226-233

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抄録
本研究では健常者を対象として,底屈制動短下肢装具内の踵部分にゴムパッドを貼付することにより,歩行動作中の時間・空間的パラメータにどのような影響を及ぼしているのか検証することを目的とした.方法は直交表に割り付けた実験水準に基づきパッドを作成し,三次元動作解析装置を用いて,踵パッド付底屈制動短下肢装具装着下で歩行し,立脚初期の実験データを得た.結果として踵パッドは,面荷重によって,床反力進行方向成分に力学的作用を及ぼし,時間空間的パラメータに影響を及ぼしていた.特に荷重応答期における足関節モーメントに寄与し,体重心を前方かつ上方に推進させ歩行を円滑にし,立脚相初期の力学的作用が歩行周期全般に影響を及ぼしていることを示唆した.
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© 2012 バイオメカニズム学会
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