社会技術研究論文集
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研究論文
地震防災促進のための地震情報の生成・伝達に関する一考察
堀 宗朗市村 強寺田 賢二郎
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2003 年 1 巻 p. 367-373

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抄録

地震防災を促進するためには個人の防災意識の向上が重要であるが, 防災意識は十分なレベルに達していない. これは地震のリスクが主観的に認識されていることが一因である. 一方, 天気予報は高い信頼度を得ており, 気象現象の理解の度合いやリスクを客観的に認識する度合いが高い. 本論文は気象情報の生成・伝達技術の高度化やそれに伴う気象情報の信頼度の向上を文献調査したものである. 調査結果を基に, 地震情報の生成・伝達の現状を整理し, 気象情報の生成・伝達と比較することによって, より効果的な地震情報の生成・伝達技術を考察した. この結果, 生成される情報の質は勿論, 誤りも含め情報生成の過程も示し, 複雑な現象とその予測技術の限界を正しく理解させることが必要であるとの結論を導いた.

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© 2003 社会技術研究会
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