四日市大学経済学部
2015 年 48 巻 3 号 p. 5-17
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高信頼性組織研究には,組織事故に対して,2 つの対立する見方がある.ノーマル・アクシデント理論では,高度な技術を有した複雑なシステムは組織事故が避けられないという悲観的な見方をするのに対し,高信頼性理論では,組織事故を防ぐことができるという楽観的な見方をする.本稿では,高信頼性組織研究の理論的展開を概観することで,高信頼性組織に内在するジレンマを明らかにする.その上で,理論的統合の方途を検討する.