組織科学
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特集
発信せんとや生まれけむ
―ジャーナル点数主義と日本の経営学―
藤本 隆宏
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2020 年 53 巻 4 号 p. 18-28

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抄録

 日本の経営学者や経営学界は,米国発のグローバル経営学プラットフォームや論文点数主義にどう向き合うか.私見を述べる.⑴一経営学者の存在理由は「良いメッセージの発信」であり,海外ジャーナルからの発信はその重要な一部だがすべてではない.⑵日本の経営学界は,一方的なローカル路線でもグローバル標準化でもない,グローバル・ローカル混合式へ進み,その一部が有力ジャーナル経由のグローバル発信を目指せばよい.⑶有力ジャーナル挑戦はいわば高峰登頂なので,アタック隊・サポート隊・ベースキャンプなど学界も関与する組織的な仕掛けが必要.また言語の壁,方法論の壁,ローカルデータの壁などに対する周到な対策も大事である.

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© 2020 組織学会/著者
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