抄録
ファントムを用いた実験および線量測定により低管電圧を用いた位置決め画像撮影の 有用性について検討を行った.まず,位置決め撮影の管電圧を100kVとし,位置決め画像フィルタ をFL01~05で変化させてCT-AECの応答を比較した.さらに,位置決め撮影時の管電圧が100kVと 120kVの場合における線量率を比較した.凸型ファントムについては,FL02を用いた場合が最も 設定標準偏差(standard deviation:SD)に近い値を示した.また,volume CT dose index(CTDIvol), dose length product(DLP)についても最も低値を示した.楕円錘ファントムについては,SD, CTDIvol,DLPのいずれにおいても各フィルタ間での差はほぼなかった.線量率は, 100kVの方が有 意に低い値を示した.位置決め画像フィルタは,急なX線透過率の変化がある場合にCT-AECの応 答に大きな影響を与えている事がわかった. 位置決め画像の撮影管電圧を100kVにし,適切な位置決め画像フィルタの選択によって,更なる 被ばく低減が可能である.