社会政策
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雇用関係によらない働き方の実態と問題点
在宅ワークで働く母子家庭の母親と障害者の実態
―面接聞き取り調査から―
髙野 剛
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2019 年 10 巻 3 号 p. 69-81

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抄録

 安倍政権は,「働き方改革実行計画」を発表し,請負・委託契約の在宅ワークや副業・兼業を推進することで,出産・育児や介護・障害などのライフステージに合わせて柔軟に働くことができる社会を実現するとしている。また,近年,クラウドソーシング企業が,東証マザーズで株式上場するようになっていることから,在宅ワークが「人生100年時代」に自らのライフステージにあった柔軟で新しい働き方であるかのように期待されている。 そこで,本稿では,在宅ワークで働いている母子家庭の母親や障害者への面接聞き取り調査から,在宅ワークが出産・育児や介護・障害などのライフステージに合わせて柔軟に働くことができる働き方なのかどうかを明らかにする。具体的には,在宅就業支援団体に登録している在宅就業障害者と,ひとり親家庭等の在宅就業支援事業の訓練プログラムを受講した母子家庭の母親を対象に面接聞き取り調査を実施することで,在宅ワークで働いている障害者と母子家庭の母親の実態について,明らかにする。

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© 2019 社会政策学会
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