韓国の高齢者介護を含む社会福祉における評価制度は1998年に導入された。この評価制度は、国からサービスの提供を委託された民間非営利団体を対象とする評価であったため、サービスの質の管理がある程度確保されたなかで実施された評価であった。しかしその後、介護サービスの市場化により高齢者介護の領域にバウチャーが持ち込まれたため、新たな評価制度が2009年に導入されることとなった。現行の評価制度では、自由に介護市場に参入してきた事業者に対する評価が行われており、これによって介護サービスの質の管理が行われている。このような仕組みは、政府(保険者)による介入やコントロールを強化したことから、評価対象となる介護サービス現場では評価制度について不満の声も少なくない。本論文では、韓国の高齢者介護サービスにおける評価制度を批判的に考察するとともに、事業者への聞き取り調査の結果を踏まえて、その現状と課題を分析する。