社会政策
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イタリアにおける「補完性原理」受容のプロセス : 自治体と非営利・協同事業組織の関係を題材として(<特集>「新しい公共」と社会政策-社会政策学会第125回大会共通論題)
田中 夏子
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2013 年 5 巻 1 号 p. 50-60

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抄録
イタリア社会的経済は,自治体からの受託事業を軸に雇用,事業費ともに大きな伸びを示し,近年,自治体が政策上のイノヴェーションをはかる上での重要な連携先とみなされている。こうした「協働」関係は,一方で新自由主義との親和性を備えるが,他方でコモンズや地域社会の持続的・内発的発展論との共鳴関係も色濃い。その両翼への展開の様相を,「補完性原理」を媒介として考察していく。報告では,日本における補完性原理の受け止め方を概観した後,第一に同原理か,イタリアにおいてどのように受容・再構成されたのか,特に「水平的補完性」という概念に着目をし戦略的位置づけについて触れる。第二に,イタリア地方都市における「協働」の事例を通じて,社会的経済と地方自治体との「協働」と「緊張」を促す制度的側面及び運用実態を検討する。第三に,こうしたイタリアのケーススタディが,もつ意味について考察する。
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© 2013 社会政策学会
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