抄録
1990年代半ば以降東アジアには、インフラブームが起こり、PFIプロジェクトとして多種・多様なBOT (build, operate and transfer)やBOO (build, own and operate)が策定・実行された。しかし、1997年の通貨・金融危機によって、政治・社会・経済環境は激変し、プロジェクト事業自体も予期せぬ打撃を受けた。本論ではプロジェクトと周辺環境の推移を概観し、今後のPFI分野の健全な発展政策、必要性、日本の役割を考察する。本論ではPFI (Private Finance Initiative)には多様なバリエーションがあり、BOT、BOOプロジェクトをその具体的な方式として考察の対象としている。