プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
2000年度春季
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A-42 プロジェクトマネジメントを補完する仕様学
西橋 幹俊
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 74-79

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抄録
仕様学を提唱する. まず, ソフトウェア開発クリーンルーム手法をプロジェクトマネジメントが補完する場合があるように, 仕様学がプロジェクトマネジメントを補完する構図を概観する. 次に, 要件や仕様が生起してくる基礎に立ちかえって, 仕様学が必要となる背景を考察する. 人間が技術的に世界に関わるときに世界に及ぼす影響から技術の三段階, 世界の三時代の特徴について考察し, 情報ネットワーク時代の現代, 仕様学が必要となることを見る. その上で, 仕様学を定義し, その適用範囲を示す. 更に, 仕様学の三つの性格やプロジェクトマネジメントとの関係について述べる. ついで, 個別分野での現代的課題として, 現代のソフトウェア開発プロジェクトでの契約, 要件や仕様を作成する主体の形成, 租税の用途に関する意思決定を取り上げる. また, 中・長期的課題として, ビジネス上のプロジェクト体制の進展への寄与, 哲学的構想力の寄与, 世界の仕様等についてふれる. 最後に, ソフトウェア開発プロジェクトでの考察からこのような論考が生まれる理由や今後の社会での仕様学とプロジェクトマネジメント双方の必要性について考察を加える.
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© 2000 プロジェクトマネジメント学会
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