抄録
当プロジェクト事例は, 法案成立により可能となる当国初の新規参入業務をサポートする業務システム開発プロジェクトの事例である. 度重なる法案見送りにより, 四回もプロジェクトスコープ変更並びに業務要件の大幅修正を余儀なくされた, 顧客ニーズとして限られた期間, 予算で進めることが前提条件であったため, とりわけスコープ管理の見直しについては苦心した. その際苦慮した要員配置やシフト, 局面化計画, 仕様変更の管理手順など, 前例のないプロジェクト運営の実践結果につき, 評価し今後の課題につき考察する.