抄録
医療は高齢社会に伴う疾病構造の変化,医療ニーズの多様化により,量から質への変革が求められ,政府も医療改革を打ち出した.このような環境の変化を受けて,病院経営の持続的発展のために,医療現場では医療活動効率の向上,経費の削減,サービス品質の向上,患者満足獲得の実現が求められている,本研究では,入院がプロジェクトマネジメントの対象であるととらえ,病院における入院を複数のプロジェクトが融合したプログラムと定義した.さらに入院プロセス遂行を阻害するボトルネックを見つけ出すために,入院プロセスの分析を行なった.ケーススタディの結果からプロジェクトマネジメントが医療活動において、現実的な入院目標の設定と、入院期間のコントロール、医療者間のコミュニケーションルールの確立に適応できることをしめした。