プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
2006年度春季
セッションID: 1506
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1506 ITSSを用いたプロジェクトマネジメント評価と熟達要因(一般セッション)
河崎 宜史平田 謙次伊東 昌子
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抄録
プロジェクトマネジメントのスキル開発では,知識学習とともに,経験を通して熟達させることが課題である.ITSSの達成度指標は,プロジェクトの客観的特徴として経験を記述しているが,活動としての経験は記述しておらず,スキル開発への指針を得ることが難しい.一方スキル評価については,ある経験を捉えて評価することになる.その経験をどのように捉えるかは多様な方法がある.むしろ,複数の評価方法を駆使する必要がある.本稿では,複数のスキル評価方法とその特徴を整理したうえで,熟達した高業績者のスキルの特徴を捉える.さらに,プロジェクトでの高い達成度を求められる場面で必要とされる,具体的な活動の特徴についても検討した.調査対象は,ITサービス企業A社の協力を得,33名のプロジェクトリーダおよびマネージャである.ITSSに沿って達成度指標,スキル熟達度,熟達者の活動の特徴などを検討した.その結果,達成度指標ではプロジェクトの複雑性やサイズが高業績と関連があること,その達成度レベルに関しては,リスクマネジメントやリーダーシップなどのスキル熟達が重要であることがわかった.また,達成度指標が高くなるにつれて,説明責任を果たすための活動や開発においてヒューマンインターフェイス設計活動などの経験の重要性が増すことがわかった.
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© 2006 プロジェクトマネジメント学会
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