プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
2008年度春季
セッションID: 2407
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2407 動的に変化するプロジェクト・リスク・ポリシーとリスク間の因果関係を考慮したリスク・マネジメントプロセスの提案(一般セッション)
村上 邦彦宇佐波 大輔市川 勉井上 浩仁沖田 雄一山田 隆藤田 忠雅橋詰 弘之小田原 育也
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抄録
筆者らは,前回の報告でリスクの因果関係に着目することで,プロジェクト・リスクのより早い段階での識別を実現するプロアクティブなリスク・マネジメント手法を提案した.ところが,現場のITプロジェクトへの適用では,その時点のプロジェクトの状況から乖離したリスク項目が識別されることがあった.筆者らは,リスク識別・リスク分析の対象タスクをプロジェクト全体に最も影響を与えるタスク群に絞り込み,かつプロジェクトの進捗に伴って動的に変化する「プロジェクト・リスク・ポリシー」(QCDの優先順位)を考慮することで,リスク識別・リスク分析の精度を向上できると考えた.CCPMによると,プロジェクトに最も影響を与えるタスク群は,タスク・ネットワークのクリティカル・チェーン上のタスクであり,またプロジェクトのリスクの大きさは,バッファの消費率などによって推測することができる.本報告では,動的に変化するプロジェクト・リスク・ポリシーを考慮して識別したリスク項目のリスク値と,それらのリスク値によって影響を受けるバッファに着目することで,より精度の高いリスク識別・リスク分析が可能になるよう拡張したリスク・マネジメント手法を提案する.
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© 2008 プロジェクトマネジメント学会
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